⋆ 無患子(ムクロジ) ⋆

 

★ 無患子(ムクロジ)って 

 

ムクロジは英名でソープナッツ、別名ソープベリー、ソープツリーとも呼ばれる適応力の高い自生樹木(落葉高木)です。高さは10~15m、直径70cmほどで、年に1度球状核を持った果実を実らせ、熟すころには明るい黄色に変わります。ムクロジの木の実のきれいな羽状複葉の樹幹は縦型の楕円形を形成します。春の終わりから夏にかけて咲く花は魅力的で、半透明の黄色い小さな円錐花序の雌木となり(核花はオレンジ色)、秋には果実が実りきれいな黄色になります。温帯から亜熱帯にかけた比較的温暖な地域に広く生息しています。日本では温暖な地域(関東以西から九州)に生息していて、神社仏閣のある場所や大きな公園に生育していることが多いようです。

 

ムクロジの木の実の果皮、果肉にサポニンという天然の界面活性剤が多く含まれるため、古来よりこの木の実を収穫できる国々で、石鹸やシャンプー、洗剤として幅広く利用されてきました。その他にも種子を止血、去痰、解熱等に使用したり、サポニンの成分が強心作用、利尿作用などに効果があるため、生薬としても使われてきました。

 

日本でも古くからムクロジの木の実は利用され、灰汁やコメのとぎ汁などと同様に洗濯洗剤として利用されたり殺菌効果が強いことから薬としても使用されてきました。

 


★ 無患子(ムクロジ)の性質

 

ムクロジの樹木は日光を好み、日陰、寒さ、干ばつなどに耐性があり、良質な土壌は必要とせず急速に成長し、さらに長寿命です。土深く根付く習性があるため、風に対して高い抵抗性もあります。また二酸化硫黄に強い耐性があり、土壌と水を交差させる機能があります。

 

 

★ 無患子(ムクロジ)の地理的分布

 

亜熱帯、温帯の植物で、インド、ネパールの低地から高地に分布し、主に丘の上や山岳地域に多く分布しています。根茎を拡げることで単一性の広大な林を形成します。

 

・英名:soapnuts(ソープナッツ)

  *見た目がナッツに似ているため、名前にナッツと

   入っていますが実際はナッツではありませんので、

   ナッツアレルギーの方もお使いいただけます。

・和名:無患子(ムクロジ)

・学名:Sapindus mukurossi(サピンダス ムクロジ)

    属名:Sapidus ムクロジ属

    種子名:mukurossi ムクロジ

 

Sapindus(サピンダス)は果皮の石鹸性の性質から、ラテン語のsapo indicus(インドの石鹸)が語源となっています。日用品として化学洗剤がなかった頃にはムクロジの果実を絞った液体で髪や服を洗っていました。


 

★日本の 無患子(ムクロジ)

 

日本では無患子(ムクロジ)は本州(新潟・茨城以南)から九州に分布しています。古くは羽子板の羽根の重りとして無患子(ムクロジ)の黒い種が使われていました。無患子(ムクロジ)が「子が患わ無い」と書くことから、羽子板は無病息災のお守りとされていたそうです。また♪イチジク、ニンジン、サンショウ、シイタケ、ゴボウ~の数え唄の6番目はムクロジです。

 

 

★無患子(ムクロジ)の成分

 

中華薬学大辞典に記されている通り、無患子(ムクロジ)は果実の表皮、種、種子仁、根、表皮、葉、そしてその他の部位全てに薬としての価値があります。無患子(ムクロジ)の種子には脂肪とプロテインが含まれています。種子仁に含まれる油分は42%までです。無患子(ムクロジ)のサポニンのphは4.5~5.8で弱酸性です。よく泡立って肌触りがよく、主にサポニンによる強い除菌効果があります。サポニンは抗ウィルス剤です。

 

 無患子(ムクロジ)の天然配合成分:

サポニン、ビタミンC、チロシン、グリシン、アラニン、カタバミ、フルクトース、グルコース、ペントース、メチルペントース、アシカア、ラムノース

 ビタミン含有量:

1.2~4%まで